合同企業説明会、インターンシップで2人を採用
海外展開に向けた中核人材として育成
支援内容
採用方法のご提案・インターンシップのご提案・受け入れ準備に関する支援
| 業種 | 建設業(クリーンルームを主とする空調設備事業) |
|---|---|
| 社名 | 株式会社アッシュクリーン |
| 住所 | 大阪市生野区新今里6丁目2番16号 |
| URL | https://www.ashclean.com/ |
| 従業員数 | 13名(内、外国人材2名) |
| 資本金 | 500万円 |

人材紹介

| お名前 | ズオン・リンさん |
|---|---|
| 国籍 | ベトナム |
| 在留資格 | 技術人文知識国際業務 |
| 職種 | 施工管理職 |
| 入社日 | 2026年4月 |
| 入社経路 | 大阪府「外国人材受入加速化支援事業(MEET IN OSAKA)」 |

| お名前 | バダワル・マンゲシュさん |
|---|---|
| 国籍 | インド |
| 在留資格 | 技術人文知識国際業務 |
| 職種 | 施工管理職 |
| 入社日 | 2026年5月 |
| 入社経路 | 経済産業省「国際化促進インターンシップ事業」 |
「海外のクリーンルーム事業の発展に寄与したい」
アッシュクリーンは1992年の創業以来、クリーンルームの設置工事とメンテナンスを手がけてきました。クリーンルームは、空気中の微粒子や細菌などが極めて少なく、温度・湿度・気圧などが管理された空間で、半導体関連産業をはじめ、医薬品・食品メーカーの工場や病院のオペ室など、さまざまな現場で利用されています。同社は、「顧客の求めていることを先回りして提供する」をモットーに、確固たる信頼を獲得してきました。13人という従業員規模ながら、上場しているゼネコン、サブゼネコン15社と直接取引し、大型プロジェクトの現場では数千人規模の作業者を束ね工事の進行を管理しています。
これまで海外の現場に出張工事で何度も足を運んだことがある社長の青木清男氏。「東南アジアなどでもクリーンルームができつつありますが、それをメンテナンスする人材が足りていません。当社で外国人社員を採用し、母国のクリーンルーム事業を支えることができれば、その国の発展に寄与できるのではないかと考えるようになりました」と、外国人の採用を考えるに至った経緯を語ります。
はじめは、外国人材に関する知識もなく、採用方法もわからないというゼロからのスタートでした。そこで、まずはネットで情報収集をしていたところ、「大阪外国人材採用支援センター」の存在を知り、外国人雇用についてのノウハウを一から学ぶべく、センターへの訪問へと至りました。センターでの専門家相談を通して、複雑な在留資格の制度や種類について理解を深めることができ、結果として「技術人文知識国際業務(以下、「技人国」)」の在留資格で採用するのが最適ではないかというアドバイスが得られました。

インターンシップを活用、セミナーにも積極参加

技人国の採用に向けて足がかりを得るため、センターの採用戦略アドバイザーからの提案で、まずは大阪で働きたい留学生等と外国人材を採用したい府内企業のマッチング支援を行う大阪府の事業「MEET IN OSAKA」の合同企業説明会に参加しました。「真剣に就職活動をされている留学生の姿を見て、社内の受入体制を整える必要があると感じました」と採用を担当するNSサービス部の森川香里氏。体制を整えるには実際に外国人を受け入れてみるのが一番ということで、アドバイザーから紹介を受けた2つのインターンシップ事業を活用することにしました。
1つ目が、5営業日の期間で取り組む「TRY in OSAKA!(※)」、2つ目が30営業日で取り組む「国際化促進インターンシップ事業」です。後者では、クリーンルームの知識を得る座学に加え、打ち合わせや施工現場に同行してもらい、和歌山の研修施設で簡単な工事も経験してもらいました。
併せて、「学べることはすべて学ぼう」(森川氏)という姿勢のもと、「OSAKAしごとフィールド」が主催する、採用に関するオンラインセミナーを積極的に受講。さらに、センターの採用戦略アドバイザーや社会保険労務士との面談を重ね、求人票のブラッシュアップや、自社ホームページにおける採用ページの新設といった採用活動の準備を進めました。
同時に、採用後の定着も見据えた社内環境整備を進めていたことも、同社の取り組みのポイントです。採用戦略アドバイザーから紹介を受けた公益財団法人大阪府国際交流財団(OFIX)が実施する「やさしい日本語」についても情報収集を行い、社内全体で外国人材を受け入れる土壌づくりに着手。「やさしい日本語」で分かりやすく表現した社内マニュアルを新たに作成したほか、社会保険労務士のアドバイスを受けながら就業規則の見直しも進めていきました。
「在留資格の知識から採用後の体制に至るまで、欲しいタイミングで適したセミナーの情報やアドバイスをいただき、一歩ずつステップを上げていくことができました」と森川氏。青木氏も「特に採用後の体制づくりに関しては、休暇や残業の規定をしっかりと定める良い機会にもなりました」と語ります。
※大阪府「令和7年度 外国人留学生インターンシップ活用チャレンジ支援事業」
ベトナム人、インド人の2人を採用
こうした取り組みの結果、2人の外国人の採用が決まりました。2026年4月に入社したズオン・リンさんは、2019年にベトナムから日本に留学し、大学では住空間学を専攻しました。MEET IN OSAKAの合同企業説明会に参加したことを契機に「大学で学んだ住空間デザインの知識を生かすことができる」と考え、入社を決めました。「わからないことがあれば周りの社員に気軽に質問できる環境なので働きやすい」と話します。
5月に入社したバダワル・マンゲシュさんはインドの大学で機械工学を学んだ後、インドで日系の印刷機械メーカーに就職。もともと日本語や日本のものづくりに興味があったことから、国際化促進インターンシップ事業を通じてインターンシップに参加しました。インターンシップ中の課題として取り組んだ市場調査では、インドにおけるクリーンルーム市場の成長の可能性についても調べて臨む熱心さで、そのまま入社を決めました。「研修や安全教育もしっかりしており、職場のチームワークを感じています」と会社の印象を語ります。2人のメンター役として、青木氏の三男である純太郎氏が寄り添っています。

それぞれの成長に合わせた育成計画を作成
現在2人は、日本語の勉強をしながらクリーンルームの知識を習得しているところです。現場での作業は危険が伴うことから、安全管理に対する理解のためにも日本語の習得は欠かせません。まずは日本の建設現場特有の安全文化として、ヘルメット、ハーネス、安全靴の重要性に加え、熱中症対策などについても丁寧に伝えています。また、事務所内で従事する日は2人に日報を作成してもらうようにしています。「書いてもらうことで日本語の習得状況も把握できますし、学習内容や今感じていることを書いてもらうことでそれに対するケアを行い、不安がないように努めています。いわば交換日記のようなものです」と語る森川氏からは、2人とのコミュニケーションを大事にされている様子が伝わります。

2人の採用が決まってから、同社では人材の育成に向けた取り組みを本格化させています。施工管理技士になるまでのキャリアマップを作成し、2人それぞれに合わせた育成計画の作成を進めているところです。
また、施工管理技士の試験は日本語で受験しなくてはならないため、日本語の上達も欠かせません。今後は資格取得に向けた勉強をしながら、適材適所でさまざまなプロジェクトの経験を積んでもらい、5年以内の資格取得をめざしています。

同社では、「仕事は対価を得るための手段であり、その対価で自分の人生を豊かにしてほしい」との思いから、社員に対して「自分を一番大切にすること」の重要性を伝えています。和歌山の研修施設には滞在施設も備わっており、釣りやダイビングなども楽しめる福利厚生施設の役割も兼ねています。さっそくリンさんは釣りに興味を持ち始めているそうです。
「海外のクリーンルーム事業の発展に寄与したい」という青木氏の熱い思いに共鳴して入社を決めた2人。「日本でキャリアを築き、将来はインドでクリーンルームビジネスに関わりたい」と夢を語るマンゲシュさんに対し、リンさんも「クリーンルーム技術をベトナムに伝える橋渡しをしたい」と意欲を示しました。「まずは2人をしっかり育て、数年後には高校新卒の採用にも取り組んでいきたい」と将来を見据える純太郎氏。2人の採用をきっかけに、国内外で飛躍する土台が築かれようとしています。
公開月:2026.8